付加価値とアウトプット

 

私には弟がいる。
関西の大学3年生。

そんな弟が昨日古着を買ってきた。
サロペットのようなものがまさかの16,800円(税抜)だという。
普段ユニクロとGUで生活している私には衝撃の価格だ。笑

 

何でそんなに高いのか気になって聞いてみると
第二次世界大戦で米軍の戦車部隊が着用していたものらしい。

当時着用していた人のイニシャル、ミドルネーム、階級(大尉)が刻印されており
大尉だったからか、戦場に行かなかったのか
訓練をしなくてよかったのか、何着か持ってたからなのかは不明だが、
1940年代のものなのに驚くほど状態が綺麗。
しかもその時代はお金がなかったから縫製に無駄がない。最小限の布で仕上げている。
ステッチも普通は3本線だが、2本。
軍服の上から着る用の服で、装備をとる目的のポケットがついている。
ボタンは軍服でよく使用される柏葉のマーク。
足元は有害物が入らないようにボタンで絞れる様式。
ジッパーやボタンはコスト削減のために当時指定されたメーカーが一括して制作されたもの。
でも何故か一つのジッパーだけメーカーが違うものが使われていた。
軍服が使用している途中で、ここにもジッパーが欲しいと大尉が言ったのか
職人の粋な心遣いなのか、そういった当時の人の「こだわり」が見て取れるものらしい。

大学生の弟がこのような服に購買意欲が湧いたのは
服の価値をきちんと理解していたからだった。
自分の祖母が生まれた年に使用されていた服。

 

もともと古着好きな弟だったがこんなことをいっていた
「ただ誰かが着ていた服は古着だが、
付加価値を見出した古着とはそれを凌駕する」
「そのためには、店員が理解し、それを売り手に正しく伝えて
付加価値を吹き込むことが大事だ」

確かに、と思った。
これは洋服だけではなく、全てのサービスに通ずること。
オリジナルなストーリーを持っているものは相手にとっての付加価値になり得る。

 

そして、更にすごいところは弟は店員に聞いたことだけではなく、
一つだけファスナーのメーカーが違うことに気づいて、
自分でそのメーカーを調べ上げて背景を考察していた。
それを私に話しながら、ウンウンと頷いていた。
説明しながら、自分の中の価値を確かめるように。

アウトプットは最大のインプットなのだ。
アウトプットすることにより整理され、理解される姿を観た。
この洋服の歴史や情報を私に純粋にシェアしたいと思う気持ちは
まっすぐに私に響いた。

出された料理をそのまま食べるだけにせず、
自分なりに咀嚼している弟に尊敬の念を抱かずにはいられなかった。

 

まあ、私は正直そんな高い服には興味は無いが(笑)

20年後には古着からアンティークに変わる一着を手にした弟は
私よりもはるかに投資が上手そうだ( ´ ▽ ` )ノ♪